Cosminexus Version 7はSOA基盤としてどのように強化されたか:最新ソフトウェア 今月の差分(3/3 ページ)
日立のアプリケーションプラットフォームの最新バージョン「Cosiminexus Version 7」には、これからの企業システムを支える最新機能が数多く実装された。今回から数回にわたりCosminexusの改良点を見ていくが、今回はCosminexusの概要と、SOA基盤としての改良点を見ていこう。
差分2:Eclipseベースのサービス統合環境(サービスアーキテクト)の提供
Cosminexus Version 7で追加されたサービスアーキテクトは、ビジネスプロセスのフローをBPELで定義することができる開発環境である。BPELによって、図4で示すようなプロセス連携ができる。
画面1で示すような、ビジネスプロセスはGUIによるマウスのドラッグアンドドロップ操作で、フローチャートを描く要領で定義できる。操作は、パレットからビジネスプロセスで使用するアクティビティや遷移ロジックを選択し、ドラックアンドドロップでキャンパスに貼り付ける形で行う。またサービスの呼出しはサービス接続定義と呼ばれる画面で定義する。
サービスの接続定義は、プロパティウインドウで設定する。サービス情報は、基本的な項目はWSDLから自動生成するため追加変更項目だけの設定で済む。これにより、プログラミングの負荷を減らし、ビジネスプロセスそのものの設計に集中することが可能となる(画面2)。
サービス間では、データの変換が必要になる場合があるが、データ変換定義画面で容易にフィールド間のマッピングを設定できる。もちろんビジュアルな画面によりナビゲートされ、対応するフィールドを結び付けていけば変換テーブルが完成する(画面3)。
次回予告
今回はCosminexus Version 7の概要とSOA基盤としての強化点を見てきたが、次回はアプリケーションサーバの信頼性/可用性の向上として、以下の点を見ていく。
- 差分3:業務ロジックごとのきめ細かいキュー割り当て
- 差分4:ガベージコレクション発生頻度の検知と自律的な対処
- 差分5:MDB のローカルトランザクション化による性能向上
このコンテンツはサーバセレクト2006年5月号に掲載されたものを再編集したものです。
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