オープンスタンダードは“MS Live”に微笑む?:Windows Liveが魅せる次世代マッシュアップ(3/3 ページ)
Windows LiveはWindows Vistaと並ぶMSのプラットフォーム。同社はLiveでオンラインサービスの未来を語りだし、具現化を進めている。その狙いと今後について、MSのコメントから考察してみよう。
「実現できることには幾つかの制限があります。最初に紹介したようにシステムリソースにはアクセスできない仕組みになっており、通信手段としてHTTPに基づくやり取りが前提です。XMLによるデータのやり取りのみとなっています。Windows Liveガジェットであっても、デスクトップ上で隣同士のガジェットも通信ができないよう制限があります。制限として挙げたわけですが、現在すべきことはどのようなことが可能であり? その追求こそが課題だと考えています」(安藤氏)
Web上のマッシュアップで可能性が広がる
制限があるとはいえ、実際にガジェットを目にしたユーザーからは思わぬ反応が返ってくることも多いという。
「利用者がさまざまなガジェットを見て、どのような反応があるかは考えが及ばない点があります。Windows上のアプリケーションの進化を例に挙げてみると、実のところマイクロソフトが予測した通りにすべて進んでいるわけでもありません。製品を提供し、そのフィードバックによってガジェットはさらに進化していく可能性を秘めています」(安藤氏)
すでに予測されている展開としては、国内発のWindows Liveガジェットが増えた段階で、広告ビジネスモデルの提供があるという。Windows Liveはエコシステムを形成し、開発者とのシェアモデルを実現するという。
「利用者の嗜好にあった広告を表示することが可能になっていくと考えています。ガジェット内の特定領域にはAd Centerから利用者に適した広告を表示することを想定しています。その広告がクリックされれば、ガジェット制作者に還元することも可能になっていくでしょう」と安藤氏。さらに、「当初は特定のガジェットを特定して広告配信を行う仕組みは実装されないかもしれません。しかし、配信形態としての案ですでにタスクに入っている事項の1つです」と言い、今後の戦略としての広告モデルにも触れた。
なお、記事の最初でも触れたように、オンライン・ムックPlus「Windows Liveが魅せる次世代マッシュアップ」では、“Liveガジェットのアイデア募集”を行っている。読者から寄せられたアイデアは、本特集上で優秀作やアイデア傾向などを紹介していく予定だ(2006年3月まで募集)。
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