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「ソースタギング」で見えない売れ筋を発見!新局面に入った電子タグ活用(3/3 ページ)

電子タグ活用の実証実験は過去にも行われてきた。この2月に行われた実験は卸だけでなく、製造サイドも巻き込んだ取り組みだ。コスト削減だけでなく新しい情報活用の可能性が注目される。

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見えなかった売れ筋を探せ

 共有のデータベースの中でどういう情報の提示の仕方をするかは、一定のルールに基づいて運用されなければならない。

 自社の店頭で得られた情報をどこまで開示するかはそれぞれスタンスが違ってくると思われる。しかし自社の情報は見せたくないが、他社の情報は見たいということは通らない。自社の店頭での在庫情報確認データを開示するかわりに、他社店舗での情報も閲覧できるというのがスジだろう。

 データを共有するもの同士がそれまで見えなかった売れ筋を探っていくという動きがでてくる可能性は十分あるだろう。

 似たような動きは他の業種でも起こっている。大型書店が自社の各店舗での販売情報をデータとして公開するケースなどだ。出版社や他の書店が月数万円の料金を払ってデータにアクセスする。Webブラウザで最新の情報を得られるので、閲覧する側も手軽に情報を利用することができるというわけだ。このとき、利用する出版社は自社の出版物のみを閲覧するか、他社の出版物のデータも見るかを選ぶことができる。自社のみのデータを閲覧する場合は、他社のデータを見ることはできない。

 伸び悩みが続く業界では、データを共有することで、低コストで情報活用し、消費者の動きをキャッチすることで、業界全体の底上げを狙う動きが出てくる。

 小売業がサプライチェーン全体でコスト削減をしながら、効率よく情報活用する手立てとして、電子タグを利用するケースは今後もさまざまな形で現れてくるに違いない。

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