サイバーソリューションズ、テラバイトクラスのメール保存/検索サービス
サイバーソリューションズは、企業でやり取りされる電子メールを長期保存し、データ検索を容易にするASPサービスを4月より開始する。
検索ツールやメールシステムの販売を手掛けるサイバーソリューションズは、データアーカイブによる電子メール監査をASPサービスとして提供する「MailBase F-Class」を4月1日より開始する。データセンターでメールアーカイブシステムや大規模ストレージシステムを運用し、企業内外で送受信されるメールを保存/検索する仕組みをアウトソーシングする。
日本版SOX法などでは内部統制上、5〜7年といった長期間のメールアーカイブが義務付けられるが、テラバイト級のストレージや運用を自社内でまかなうと多大なイニシャルコスト、管理コストが必要となる。また、メールシステムにも情報漏えいの防止や情報流出の原因究明に、後から検索やチェックを行う仕組みが求められている。MailBase F-Classでは、データセンターにおいて企業ごとに5テラバイト(TB)を上限とするストレージ環境を構築、24時間体制で運用・保守を行いながら、企業内のメールサーバと接続して管理者が保存メールを高速に検索できるようにした。
MailBase F-Classの運用は、サイバーソリューションズと提携したKVHの東京データセンター内で実施。20Uのハーフラック単位で専用サーバを用意し、ストレージシステムにはネットワーク・アプライアンス製品を採用した。オプション提供のデータ改ざん防止機能には、ネットアップのSnapLock(関連記事)を利用している。また、ユーザー企業/データセンター間の接続にはKVHのポイント・ツー・ポイント接続型のL2イーサネット回線「KVH Ether-MAN Plus」を使い、リアルタイムでのデータレプリケーションを行う。
メインのメールアーカイブシステムで利用されるMailBaseは、同社の「CyberFinder」の検索エンジンを搭載しており、リアルタイム検索や日本語の添付ファイルの検索をサポートしているのが特徴。Sendmail、CyberMail、Lotus Notes、Exchange、StarOffice21、TeamWARE(対応予定)など広範なメールサーバに対応する。
サービスの価格は、MailBaseの1000ユーザーラインセンス、1TBのストレージ容量、1Mbpsの回線を利用する場合で、初期費用120万、月額130万円。保存期限を過ぎたデータのバックアップや導入コンサルティングは個別対応となる。ストレージの容量や回線の帯域などは、ユーザーが環境に合わせていくつかのグレードを選択可能。また、ストレージにEMCのCenteraも選択できるようにするという。
同社の秋田健太郎代表取締役社長は「MailBase F-Classの構想は2年前からあった。ほかにもメールアーカイブのASPサービスは存在するが、既存のメールサーバをそのまま利用でき、アーカイブ・監査の機能だけを切り出して提供できるのはこのサービスだけ」と独自性をアピールした。
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