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はしか流行や拳銃立てこもり――事業継続リスクは意外なところに:わが社のビジネス継続性を確立する!(2/2 ページ)
日本社会に潜むリスクは、自然災害に限ったことではない。伝染病のリスクは大都市を中心に存在するし、これまで日本では縁遠い存在だと思われていた銃器による犯罪も頻発しつつある。
人的リスクの分散を
伝染病も銃器による犯罪も、人間そのものが被害を受ける性質のリスクだ。多くの人間の活動で成り立っている企業にとっても、やはり大きな被害を受ける可能性がある。
こうした人的リスクへの対策としては、いくつかの方法が考えられる。まず考えられるのは、健康管理や防犯教育などを通じて、各従業員がリスクをできるだけ避けられるようにする取り組みだ。
そして、機器の耐障害性と同じく、人的リスクも分散化する方法がある。例えば、オフィスそのものの分散化や在宅勤務などの推進、あるいは権限の一極集中を避ける、といった方法があるだろう。
これは、ある意味で冷徹な方法と考えられるかもしれない。しかし、違った考え方もできるはずだ。優秀な社員を不慮の事態で失うことは、もちろん会社にとって大きな痛手となる。だが、その従業員という大きな犠牲を無駄にしないためにも、会社は堅実に生き残る道を探るべきではないだろうか。
企業の安全も、もはやタダではないのだから。
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