ノーテル、Webアプリを40倍高速化するアプライアンスを販売へ
ノーテルネットワークスは、独自のデータ圧縮技術とキャッシュ技術でSharePointやWebSphereなどWebベースのアプリケーションを高速化するアプライアンスを市場に投入する。
ノーテルネットワークスは、アプリケーション高速化するアプライアンス型の装置「Nortel Application Accelerator」(NAA)を6月5日より販売を開始する。独自のデータ圧縮技術やキャッシュ技術でWebアプリケーションのデータ転送速度を通常の最大40倍高速化できるという。
NAAは、データオブジェクトの状態に適した圧縮機能とWebブラウザのキャッシュを最適化する機能などで、Webアプリケーションの通信処理を高速化する専用装置。具体的には、圧縮機能は、圧縮比率、CPU負荷、システム遅延、オブジェクトの圧縮状態などを総合的に判断して、最も効果の高い圧縮処理を適切に行うことができる。
またキャッシュ機能では、Webブラウザクライアントでキャッシュが可能なサーバ上のコンテンツを選別してHTTPトラフィックに特殊なタグを埋め込み、キャッシュとして残すことでサーバーへのアクセス数を減らすことが可能。Outlook Web AccessやMS SharePoint、IBM WebSphereの場合、個別に圧縮とキャッシュを最適化したプロファイルを利用すると、製品導入後のチューニングなしにアプリケーションのレスポンスが飛躍的に向上する。
そのほか、オブジェクトのバイトレベルで比較した差分情報をキャッシュデータに持たせることによってトラフィック量を抑える機能も装備している。
性能やメモリ/HDD容量の違いなどで「NAA510」と「NAA610」の2モデルが用意される。価格は、最大4万同時セッションまでをサポートするNAA510が税抜き389万3000円、12万同時セッションのNAA610が税抜き614万8000円。いずれも、利用に当たり179万9000円のWAN高速化ライセンスが必要となる。
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