rsyncを使った熟練者レベルのバックアップ:Command Technica(3/3 ページ)
rsyncを使いこなせば、あなたが想定するバックアップのニーズのほとんどに対応できるようになる。ここでは、あなたをrsyncマスターにするためのポイントを解説する。
リモートコピーの実行
手元にないファイルをリモートホストにコピーしたい場合はどうしたらよいだろうか。何も心配はいらない。コマンドにリモートホストとユーザーの情報を追加するだけでよい。例えば、先ほどのディレクトリをリモートホストにコピーしたければ、次のようにする。
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転送速度やコピーすべき残りファイル数を表示するには、次のように--progressオプションを追加する。
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rsyncによって接続が行われるたびにパスワードを訊かれたくなければ、パスワードではなくSSH鍵を使ってログインするようにrsyncを設定すればよい。そのためには、「ssh-keygen -t dsa」を使ってローカルマシンでSSH鍵を生成し、パスワードの入力を求められたらEnterキーを押す。SSH鍵が生成されたら、「ssh-copy-id -i .ssh/id_dsa.pub user@remote.host.com」を使って公開鍵をリモートホストにコピーする。
では、rsyncを使ってコピーしたファイルの一部を元に戻すにはどうすればよいか。次のコマンド構文を使えばよい。
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この例では、-zオプションにより、データは圧縮された状態で転送される。コピー中のファイルがローカルホスト上に存在する場合、rsyncはそのファイルに対しては何も行わない。リモートホストにファイルをコピーするときと同じだ。
スクリプトにまとめる
同期させたいディレクトリがはっきりしていて、すべての同期に必要なコマンドが分かっているなら、それらをシンプルなスクリプトにまとめるのは容易だ。以下に簡単な例を示す。
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--progressオプションは、rsyncを対話的に実行するために使っているが、その必要がなければ削除して構わない。
rsyncのmanページを見ただけでは、きっと頭が混乱してしまうだろう。だが、こうして少しでもrsyncの使い方を実践しておけば、rsync処理の設定を行って、いつハードディスクが故障してもすぐにデータにアクセスできるように準備しておくことができるはずだ。
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