第7回 ソースコードの管理をしよう(Subversion編):SourceForge.jpではじめるオープンソースプロジェクト(3/3 ページ)
今回は前回に引き続きソース管理の設定を行います。前回はCVSを利用してソースコード管理を行いましたが、今回はSubversionを利用してみましょう。
既存のリポジトリをSubversionに移動する
いままでCVSで開発していたけれど、Subversionに移行したいという場合や、ほかの場所で使っているCVSリポジトリやSubversionリポジトリをSourceForge.jpに持ってきて開発したいという場合があります。そういった場合は、プロジェクトの管理者がSourceForge.jpのトラッキングで依頼してください。依頼する場合には、後記の情報が必要ですので、あらかじめ準備をしておいてください。
SourceForge.jp CVSからSubversionに移動する場合に必要なもの
- プロジェクト名
- コミットログの文字コード(分かれば)
以下のように変換されます。
- モジュールごとにtrunk、tags、branchesディレクトリを作成
- CVSROOTディレクトリ → 破棄
ほかの場所にあるSubversion/CVSからの移動に必要なもの
- プロジェクト名
- (Subversionの場合)Subversionデータのダンプ
- (CVSの場合)cvs2svnコマンドで作成したダンプ
- (CVSの場合)cvsrootからのアーカイブ
例えば、/svnroot/projectにあるSubversionデータのダンプを取得するには以下のコマンドを利用します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
ここで作成したproject.svndump.gzファイルをトラッキングに添付して、リポジトリの変換を依頼してください。
一方、/cvsroot/projectにあるCVSのデータをSubversionのダンプに変更する場合は以下のコマンドを利用します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
ただし、この形式でダンプされたリポジトリは、SourceForge.jpのSubversionに移動すると以下のようなディレクトリ構造になります。
/svnroot/project/trunk
/svnroot/project/trunk/CVSROOT
/svnroot/project/trunk/module1
/svnroot/project/trunk/module2
:
:
モジュールごとに trunk, tags, branchesを作成したい場合などは、SourceForge.jpに移行してからsvn mvコマンドなどを使ってパスを変更するか、cvs2svnのオプションや引数を適当に変更してダンプを作成してください。詳しくはcvs2svnのマニュアルを参考にしてください。
/cvsroot/projectのデータをそのままtar.gzやzipなどの形式で添付していただければ、前記のような変換をSourceForge.jp側で行います。
Subversionコミットメールを設定しよう
Subversionでは、コミットしたときに実行するフックスクリプトを設定することができます。SourceForge.jpでは、今のところフックスクリプトを自由に設定することはできませんが、コミットしたときに特定のメールアドレスにその内容を送信するコミットメールだけは設定できます。設定は以下の手順で行います。
- プロジェクト管理者権限でメニューから「ソースコード」を選択
- メニューから「リポジトリ管理」を選択
- 「Subversionフックスクリプト設定」「コミットメールを有効にする」のチェックボックスをチェック
- 「送り先アドレス」に送信したいアドレスを設定する(コミットメールを送る専用アドレスがよいでしょう)
- 「件名プレフィックス」には、Subjectの先頭に付加する文字列が必要であれば設定する
- 「diff」で差分の送信に関するオプションを設定する
- 「適用」をクリックする
以上の設定を行えば、コミットしたときにメールが送られます。メールの送信元アドレスは「svnnotify@sourceforge.jp」になりますので、メーリングリストに送付する場合は送信者フィルタを適切に設定してください。
参考文献
Subversionの使い方などは以下の文献を参照してください。
書籍
- Subversion実践入門
Web
著者プロフィール
安井 卓
VA Linux Systems Japan(株)/ Debian Project
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