オープンソースに関する一般ユーザーの常識【導入編】:Undocumented savvy(2/3 ページ)
Linuxを筆頭に、OSSの利用は当然のこととなってきた。ここで問題となるのが、ライセンスやコミュニティーなど、オープンソース特有の決まり事である。本連載では、オープンソースに関する疑問点などをFAQ形式でお届けする。
インストールディレクトリの指定
Q インストールしたソフトウェアをいつでも消せるように、指定したディレクトリにインストールしたいと考えています。どうしたら良いでしょうか?
configureスクリプトを実行する際に、「--prefix」オプションを指定することで、指定ディレクトリ以下にファイルをインストールできます。例えば、GNU hello*を/usr/local/hello以下にインストールしたい場合は、次のように実行します。
$ tar zxf hello-2.1.1.tar.gz
$ cd hello-2.1.1
$ ./configure--prefix=/usr/local/hello
$ make install
インストールファイルの記録
Q いつでも消せるように、インストールされるファイルを記録しておきたいと考えています。どうしたらよいでしょうか?
InstallWatchというソフトウェアを利用するとよいでしょう。
このソフトウェアは、コマンドの前に指定することでファイル操作を記録できるので、「make install」時に指定しておけば、そこで行われた内容が記録できるわけです。
installwatch -o <出力ファイル> make install
例えば、<出力ファイル>としてoutputを指定した場合、実行例1のようになります。open、mkdir、chmodなどのファイルを扱うシステムコール*が記録されますが、もともとシステム上に存在しているファイル以外でopenに成功しているものが、新規にインストールされたファイルです。
実行例1 InstallWatchによる処理内容の記録
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このページで出てきた専門用語
GNU hello
ソフトウェア開発を学習するために開発されたツール。GNU cording standarsと呼ばれる基準に従い、autoconf、automake、libtool、gettextなどを使って作成している。
システムコール
カーネルが提供する機能のうち、プロセスから呼び出せるようになっているもの。
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