連載
オープンソースに関する一般ユーザーの常識【導入編】:Undocumented savvy(3/3 ページ)
Linuxを筆頭に、OSSの利用は当然のこととなってきた。ここで問題となるのが、ライセンスやコミュニティーなど、オープンソース特有の決まり事である。本連載では、オープンソースに関する疑問点などをFAQ形式でお届けする。
パッケージシステムによる管理
Q パッケージシステムを使ってソフトウェアをインストールしました。インストールされたパッケージのさまざまな情報を参照したいのですが、どうすればよいでしょうか?
パッケージシステムの利点は、インストールされたファイルの管理が行えることです。一般的に良く使用されるコマンドの対応を表1に、操作内容を実行例2に示しておきます。
処理内容 | dpkg | RPM | packages |
---|---|---|---|
インストールされたパッケージのリスト表示 | dpkg -l | rpm -qa | pkg_info |
特定パッケージに含まれるファイルのリスト表示 | dpkg -L <パッケージ名> | rpm -ql <パッケージ名> | pkg_info -L <パッケージ名> |
ファイル名から対応パッケージを検索 | dpkg -S <ファイル名> | rpm -qf <ファイル名> | pkg_info -W <ファイル名> |
表1 dpkgとRPM、FreeBSD(packages)における主な処理内容とコマンド
SRPMパッケージの利用
Q RPM系のディストリビューションを利用していますが、目的のRPMパッケージがありません。何か手段はありませんでしょうか?
別のディストリビューション用に作成されたSRPMパッケージ(ソースパッケージ)を再構築することで、利用可能になる場合があります。
SRPMパッケージ再構築の手順は、以下のとおりです(実行例3)。
- SRPMパッケージを「rpm -i」でインストール
- /usr/src/<ディストリビューション名>/SPECSに移動
- 「rpmbuild -ba <パッケージ名>.spec」を実行
- /usr/src/<ディストリビューション名>/RPMS/<アーキテクチャー>以下にRPMパッケージが作成されるので、それを「rpm -Uvh」を実行してインストール
ただし、必ずしもSRPMパッケージが修正なしに再構築できるとは限りません。うまくいかない場合、SPECファイル*を修正する必要があります。これにはある程度の知識が必要です。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
このページで出てきた専門用語
SPECファイル
RPMパッケージを作成するための設計図となるファイル。
本記事は、オープンソースマガジン2005年5月号「オープンソースの常識」を再構成したものです。
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