今年最大かつ最高の発表――4年ぶりの「サイボウズ Office 7」発売
サイボウズ Officeシリーズの最新版が発売された。携帯電話機能の拡張、Ajax採用、データの自動バックアップなどに対応した。
サイボウズは11月28日、中小規模向けWebグループウェア「サイボウズ Office」シリーズの最新版「サイボウズ Office 7」を発売した。
「今年のサイボウズにとって最大かつ最高の発表です」――サイボウズの青野慶久代表取締役社長は、4年ぶりとなるサイボウズ Office新版のリリースに胸を張る。
サイボウズ Officeユーザーによると、グループウェアの導入障壁には「社内からの承認」「運用に不安」、抱えている課題には「セキュリティ」「使いこなせるかどうか」という点が上位に挙がった。これらを基に、「サイボウズ Officeをより簡単かつ安心に」というコンセプトを打ち出し、新製品を開発した。
サイボウズ Office 7では、「新着情報を確認するくらいの用途で、おまけ程度」(青野氏)としていた携帯電話の機能を拡張し、プロジェクトの通知や昔の社内メール閲覧などに対応した。グループウェアと同等の機能を携帯電話でも実現し、「ほぼ何でもできる」(同氏)ものになった。
スケジュール部分にはAjaxを採用。これまで画面の切り替えを必要としていたスケジュール確認を同一画面でできるようになった。
さらに指定した時間にグループウェアのデータを自動でバックアップしたり、最適化できる機能も備えた。また、前バージョンに比べてアドレス帳の検索速度は約5.3倍、掲示板の書き込み速度は約2.1倍となるなど高速化も図られている。アクセスログ機能も強化され、1日分のログ参照とCSVファイルの書き出しができるようになった。
価格は、新たなライセンス体系として、20ユーザー版を13万8000円(税抜き)を追加。初年度に2000社以上の新規導入を目指す。
インターネットグループウェアが必要に!?
新製品と同時に、サイボウズの子会社であるサイボウズ・ラボが開発した企業間グループウェア「AltSpace」のβ版の提供開始も発表された。サイボウズユーザー以外も利用できるインターネット上のグループウェアで、業務連絡やファイルのやり取りなどができる。「今提供しているのはイントラネット専用のグループウェアだが、インターネットに対応したものがあってもいいのではないか」(青野氏)という考えから生まれたという。
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