数分で溶解するブレードサーバ:1940年代から変わらないサーバルーム(3/3 ページ)
データセンターの電力インフラはいまだ課題が多く「1940年代の技術のまま」という意見も聞かれる。省エネ、冷却、湿度管理など、管理者を悩ます問題の解決法を探る。
冷却のための施策
ヴィージャス・エンタープライズの新しいデータセンターは、空調のために穴の開いたタイルを敷き詰めた二重床になっている。タイルの下は通路のように仕切られ、そこに流される冷気が建物の隅々まで広がる仕組みだ。そして特定のエリア、あるいは特定のラックを集中的に冷却したい場合は、その部分だけ大きな穴のタイルに差し替えればよい。ただし、大きな穴のタイルは一部に制限される。床全体に冷気を循環させるためには、常に一定の気圧が必要になるからだ。
仮想化もデータセンターの冷却に重要な役割を担っている。「統合化の側面よりも、むしろリソースをプールしたり、各システムに負荷を分散できる点が大きい」とIBMのIT最適化担当副社長リチャード・レクナー氏は言う。「ホットスポットをなくし、長期間稼働していないシステムを特定して負荷を移動したり、あるいは完全にシャットダウンするなどして、エネルギーの効率的な利用が可能になる」
内部プロセスによって無駄なエネルギーを抑制することも可能だ。ヴィアス氏のデータセンターでは、スタッフがサーバアプリケーションを準備し、テストするための独立した部屋を用意した。それによってスタッフが実際にサーバルームへ入る回数を減らしたのだ。エマーソン・ネットワーク・パワーでは、データセンターの湿度を一定にするために、ドアを閉鎖して蒸着シールを貼るようにアドバイスしている。
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