日立製作所は1月8日、テクニカルサーバ「HA8000-tc/RS425」を952ノードで構成するスーパーコンピュータシステムを東京大学情報基盤センターから受注したと発表した。最大理論ピーク性能は140.1344T(テラ、テラは1兆)FLOPSに達する。2008年6月から稼働する予定。
同システムは、AMDの「クアッドコア AMD Opteronプロセッサ」を4個搭載した2Uサイズのノード952個からなる。各ノードは複数のスイッチ段数でノード間を効率化する「クロスバネットワーク」で接続され、10Gbpsのデータ伝送速度を実現する。
今回の受注は、2007年10月1日に東京大学、筑波大学、京都大学が共同で基本仕様を策定した「オープンスパコン(T2Kオープンスパコン)」の入札公告に基づいており、同年12月25日に導入が決定した。オープンスパコンは、「64ビットx86アーキテクチャ」を採用していること、各ノードが16個以上のCPUコアを搭載していること、メモリ容量が1ノード当たり32Gバイト以上であること、ノード間接続のデータ転送バンド幅が毎秒5Gバイト以上であることなどを採用の基本条件としている。
現在、東京大学情報基盤センターが利用するスパコンは、日立のテクニカルサーバ「SR11000」を128ノード接続したもので、最大理論ピーク性能は18841.6GFLOPSとなる。
オープンスパコンの仕様に準じて、筑波大学はクレイ・ジャパン・インクから、京都大学は富士通から新たなシステムを採用した。
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