「WiMAXはブロードバンド時代唯一の選択肢」――インテル キャピタル
「2007年は記録的な年。2008年はWiMAXなどに注力し投資のスピードを上げる」――ワイヤレスブロードバンド企画に出資するインテル キャピタルが今後の投資を説明した。
インテルの戦略投資部門であるインテル キャピタルは1月11日、都内で記者説明会を開催し、2007年の振り返りと2008年の目標を説明した。2008年はWiMAX関連のビジネスを手掛ける日本企業に積極的に投資する。
2007年、インテル キャピタルは日本において7つの企業と投資契約を結んだ。投資してきた企業の2社が株式を公開した。スディア・カッパムマネージングディレクターは「記録的な年だった」と説明する。
現在投資に力を入れている分野はWiMAXだ。KDDIやほかのパートナー企業と契約を結び、日本での普及を広げる。「WiMAXはブロードバンド時代の唯一の選択肢」――カッパム氏は強調した。
2008年は、新興市場により焦点を当てる。
具体的には、同社が出資するワイヤレスブロードバンド企画およびWiMAXを引き続き支援する。米国など諸外国と比べても日本のブロードバンドが高速であることを述べ、「積極的に活用していきたい」とした。日本が強みを持つ超小型の機器を作る技術にも注目し、ウルトラモバイルPCやモバイルネットワークデバイスなどを製造する企業に投資する。
インテルの強みであるシリコン製造については、一定の投資を続ける。「今後伸びるグリーンITの技術などにも注目し、新たな投資をしていきたい」(カッパム氏)。
日本に対して投資のスピードを上げていく姿勢も示した。2001年の景気後退時に、企業の研究開発部門に積極的に投資し、成功してきた。「(ライバル企業から)一歩抜け出るために、2008年は国内外を問わず投資に2007年以上の力を入れる」(カッパム氏)。
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