企業に押し寄せるWeb2.0の潮流、Lotusなら選り取り見取り?:Lotusphere 2008 Orlando Report(3/3 ページ)
昨年、Lotus Connectionsを投入し、企業向けのソーシャルソフトウェアという新たなカテゴリーを確立したIBMは、Web2.0の流儀に合わせるべく、Lotusphere 2008でさらなるロードマップを明らかにした。
Notesに比べれば地味だが、Domino 8もIT部門にとってはありがたい機能拡張が盛りだくさんだ。ネットワーク帯域、ストレージ、およびCPUの使用効率を改善し、コストを下げつつ、パフォーマンスの向上を図ることができるからだ。
ステージでは、次期Domino Designer 8.5のプレビューも行われた。Designer 8.5を使えば、AJAXやスタイルシート、RSSおよびATOMフィードといったWeb2.0の技術を活用して、より洗練されたWebアプリケーションをドラッグ&ドロップで開発できるようになるという。
SAPと初の共同開発プロジェクト「Atlantic」で合意
また、ステージにはSAPのCTO、ビシャル・シッカ氏も招き上げられ、両社初となる共同開発プロジェクト、「Atlantic」も紹介された。SAPはMicrosoftと協力し、OutlookやOfficeスイートをSAPアプリケーションのフロントエンドにするDuetを開発・提供しているが、狙いは同じだ。NotesがEclipseベースに移行したこともあって条件が整った。
「IBMの顧客トップ100の大多数は、SAPも導入している。Atlanticは彼らの声に応えるものだ」とローディン氏。
そうした顧客のうちの1社がCoca-Cola Companyだ。同社は、IBMとSAPに対する既存の投資を最大限に生かし、社員のレスポンスや生産性を高めたいと考えている。
第4四半期に登場する最初のリリースでは、SAPのワークフローやレポーティング&アナリティクスにNotesからアクセスできるようになるという。
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