セキュリティ対策ソフトの売り込み、検索広告を悪用する
例えば、「Microsoft Antispyware」の広告リンクをクリックすると、詐欺的ソフトの配布サイトに誘導される。
米GoogleやYahoo!の広告でユーザーをだまし、詐欺的なスパイウェア対策製品を売り込もうとする手口が報告された。ハーバード大学研究者のベンジャミン・イーデルマン氏が発見し、セキュリティ企業の米Sunbelt Softwareが2月19日のブログで伝えている。
それによると、例えばGoogleで「Microsoft Antispyware」を検索すると、広告リンク欄にMicrosoftの公式サイトと並び、「Microsoft Antispyware」(antispyware.com)というサイトへのリンクが表示されていた。
このサイトはMicrosoftの正規サイトに似せたつくりになっているが、実際にはまったく別の会社の製品をダウンロードさせる。
また、人気スパイウェア対策ツールの名称である「SpyBot」をGoogleで検索した場合も、広告リンク欄の最上位に「Sypware Bot Free Download」という広告リンクが表示されたが、このリンク先も正規のSpyBotとは無関係の詐欺的サイトだった。Yahoo!検索でも同じような状況だという。
イーデルマン氏によれば、問題の広告のリンク先サイトで配布されているのは、マルウェアが大量に見つかったなどの誇大報告でユーザーを不安に陥れ、有料バージョンの購入を迫る詐欺的ソフトだという。
Sunbeltは、こうした詐欺的広告がほかにもあるのは間違いないと指摘。検索エンジンはこうした広告を野放しにしており、米連邦取引委員会(FTC)の介入が必要だと訴えている。
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