ビジネスアプリとコミュニケーション――1台2役のスマートフォン:日本企業のためのスマートフォン導入術(2/2 ページ)
海外を中心に企業での活用が進むスマートフォン。日本でも導入を志向する企業が増えつつある。日本の業務環境に適したスマートフォンの利用法を探ってみたい。
セキュリティ対策が“カギ”
企業がスマートフォンを本格的に活用するためには、端末やスマートフォンに対応したアプリケーションを用意するだけではなく、日々安定して運用していくために必要なセキュリティ対策や管理のための環境も用意する必要がある。
セキュリティ対策では、PCと同様にスマートフォンから社内システムへ接続するためのVPNクライアント機能がWindows Mobileには標準で実装されている。また、アンチウイルスやパーソナルファイアウォール、端末のデータを保護する暗号化などの対策ソフトウェアがサードベンダーから提供されている。こうした各種対策を組み合わせれば、スマートフォンのセキュリティをある程度確保できるだろう。
さらに、無線通信を活用すれば高度な端末管理ができるようになる。例えば管理者が遠隔から端末にロックをかけ、データを削除できたりする。ファームウェアやOS、アプリケーションの状態を監視して、最新の更新プログラムを無線経由で適用させることも可能だ。こうした機能は無線サービスのエリア内に端末があることが条件にはなるが、LANケーブルを接続することなく、効率的に端末を管理できると期待される。
こうした管理機能は、スマートフォンを展開するウィルコムのような通信事業者や、インテリシンクなどのベンダーが提供を始めている。マイクロソフトではExchange Serverで管理機能を提供しているが、電子メールやグループウェアを利用しないというニーズにも対応するため、スマートフォンの端末管理に特化した「Microsoft System Center Mobile Device Manager 2008」を今春から展開する計画だ。
スマートフォンの運用に必要なシステムを一式導入するのは負担というケースもある。こうしたニーズに対応してホスティングサービスを提供するベンダーも登場している。
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