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「スモールスタート」したNGNを企業はどう使う?シンクタンクの見解(2/4 ページ)

NTT東西は3月末にNGNの商用サービスを開始した。皮肉交じりに「スモールスタート」ともいわれるが、今後企業はNGNをどのように使うのか。NRIの藤吉氏に話してもらう。

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「NGN、準備OK!」は2010年ごろ

 NGNの普及にはネットワークインフラの整備も必要である。NTTドコモが第三世代携帯電話サービスのFOMAを普及させるために4〜5年を要したように、NGNのインフラ整備にも時間を要する。NTTが発表したロードマップによると、NTT東西のNGNが現行のBフレッツ並に全国展開は2010年度末となる。

 その間はNGNのネットワークインフラの整備が必要であることはもちろんであるが、2010年度加入者獲得目標2000万達成に向けて、NGNにあわせて現行のBフレッツも併用販売しなくてはならない。すなわち、NGNだけを「えこひいき」して積極的にアピールできない状況にある。

 また、NGNはNTTに限定したものではなく、NTT以外のキャリアをも巻き込んだ通信キャリア全体の取り組みである。KDDIやソフトバンクは、ITU-Tの国際標準への準拠は実現していないものの、ネットワークインフラのIP化を進めており、各種情報から推察すればNGNのフレームワークに基づいたオールIPベースでのネットワークの実現、すなわち「NGN、準備OK!」といえるタイミングは、固定ネットワークでは2010年ごろ、携帯ネットワークのオールIP化まで含めるとそれ以降となるだろう。

 NGNが本来持つビジョンを実現するためには、通信キャリア間でのネットワークの相互接続、認証情報や通信品質管理などの機能の互換性確保が必要である。昨今ではNTTのNGNの取り組みばかりが強調されるが、国内のキャリアごとに、さらに海外のキャリアとも相互接続性のないサービスが提供されなければ、真に「次世代ネットワーク」と言えないだろう。

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