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SaaSは2012年には進化形「XaaS」へ連載:SaaSで一歩抜け出す中小企業(1/2 ページ)

SaaSはプラットフォーム、ストレージ、CPU処理能力など、バラエティに富んだ機能がインターネット経由のサービスとして展開されるXaaSに進化する。

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 ソフトウェアの「所有」は負担を生じさせる一方で、自社業務への適合度合の高いカスタマイズを実現してきた。そしてSaaSも、提供ベンダーのスキルが高ければカスタマイズに伴う保守性や所要時間の条件を満たした上で、パッケージと同程度の広範囲の機能についてカスタマイズが実現できるといわれている。

「作るシステム」から「作らないシステム」へ

 しかし、ユーザー企業がカスタマイズを要求する時点でソフトウェアの所有から利用へという革命的なパラダイムシフトの恩恵を全面的に受けられているとはいえなくなる。

 ここでの本質は、ユーザー企業が細分化した機能から業務に適合したシステムを自らマッシュアップできるようになることであるからだ。それは同時にオーバーシュートしたパッケージと決別し、ピンポイントで要求を満たすITの利用にもつながる。

 「作らないシステム」利用の実現には、肝心の細分化した機能が出そろっているわけではないためいますぐとはいかないものの、将来的なIT利用の理想像を反映しているはずだ。

 単なる「ネット上のオンラインショップのようなソフト提供」はとても「SaaS」とはいえないのである。


作らないシステムのイメージ

XaaSの誕生

 SaaSを皮切りに将来的にはXaaSと表現される広義のサービス形態が誕生することになる。それは従来のホスティング・サービスに見られるサーバのレンタル・サービスに加えプラットフォーム、ストレージ、CPU処理能力など、バラエティに富んだ機能がインターネット経由のサービスとして展開されることを指す。

 しかしSaaSについて、まずは提供ベンダーが名乗りを上げないことには発展がみられない。とりわけ実績のあるパッケージベンダーが「企業が欲しい製品・サービスをSaaS対応」しないことには成立しない。パッケージベンダーが相対的に薄利多売なSaaSモデルへとビジネスモデルを変革するには時間が要求される。

 そして肝心のSaaS型ソフトウェア開発についても、クラサバ型ソフトウェアのインタフェースをブラウザベースに変更するには莫大なコストもかかり、開発期間も改めて必要とされる。

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