セグウェイが日本でブレイクしないたった1つの理由
その登場以前、「人間の移動形態を変える革命的な製品」と絶賛されたセグウェイ。日本においてセグウェイで公道を走ることができる日まであとどれくらい必要なのだろうか。
その登場以前、「人間の移動形態を変える革命的な製品」と絶賛されたセグウェイ。2001年12月にはじめて世に登場してから幾ばくかの年月が経過したが、どうも当初絶賛されたほどの輝きはないとお考えの方は多いはずだ。
その大きな理由は、日本国内においてセグウェイは「自動二輪車としての扱いを受けている」ためにほかならない。すでに欧米ではEPAMD(Electrical Personal Assistive Mobility Device)と呼ばれる法律によってセグウェイを電動車椅子などと同じ分類に分け、歩道での走行を認めている例もあるが、日本においては、その構造上、自動二輪車に求められる保安基準を満たせないと見なされており、走行できる場所は公道以外に限定されてしまっている。
このような背景もあり、日本国内の総販売代理としてセグウェイを販売している日本SGIは、ターゲットを法人に定め、道路交通法の影響を受けない場所での走行を前提とした販売活動を展開してきた。
そして今回日本SGIが発表したのは、茨城県ひたち中市の国営ひたち海浜公園で、セグウェイを園内の管理用途に活用する実証実験の開始だった。3カ月という期間中、4台の「セグウェイPT i2 警備向けパッケージ」による園内管理におけるセグウェイの有用性を検証する。
東京ビッグサイトでの実証実験に続くものとなるが、この発表が注目されるのは、これが国土交通省の思惑と合致したことである点だ。国土交通省は現在、国営公園で有用な新技術を積極的に試行しようという取り組みを進めており、そこにセグウェイが選ばれたということになる。あくまで実証実験という位置づけのため、すぐに大きな変化があるとは考えにくいが、セグウェイにとっては一歩前進といえるのではないだろうか。
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