コラム
映画「七人の侍」に学ぶプロジェクトマネジメント:IT Oasis(3/3 ページ)
不朽の名作映画「七人の侍」をマネジメントの視点からとらえてみると、リーダーシップの本質のようなものが見えてくる。
プロジェクトの完了――組織の成長
プロジェクトは始まりより、終わりが難しいと言われている。
映画のラストは村人たちが日常業務に戻り、元気よく田植えをしている。映画の冒頭のおどおどとした態度ではなく自信を持っているように見える。プロジェクトを通して組織が成長したわけである。
映画は残された侍の1人が「今度もまた負け戦だったな」と呟いて終わる。
制約が付き物のプロジェクトにおいてプロジェクト屋に真の勝ち戦さはないのだろう。手柄は業務メンバーに譲って、さらなるプロジェクトを目指していくということだろうか。
映画「七人の侍」はビジネスマネジメントを考える上で示唆に富んでいる。改めてそういう視点で鑑賞することをお薦めしたい。
齋藤順一
さいとう・じゅんいち 未来計画代表。NPO法人ITC横浜副理事長。ITコーディネータ、上級システムアドミニストレータ、環境計量士、エネルギー管理士他。東京、横浜、川崎の産業振興財団IT支援専門家。ITコーディネータとして多数の中小企業、自治体のIT投資プロジェクトを一貫して支援。支援企業からIT経営百選、IT経営力大賞認定企業輩出。
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