シゴトとアソビの境界線――持ち込みオモチャをどこまで許すの?:悲しき女子ヘルプデスク物語(4/4 ページ)
フィギュアにマンガ、携帯ゲーム機など、オフィスワーカーは職場にいろんなグッズを持ち込みがち。でもどこからがNGなのか、その線引きは人それぞれ。日本でもiPhoneが発売されると、仕事グッズと遊びグッズの境界がさらにあいまいになりそうです。
USBグッズ探訪
実はこの原稿を書くために、家電量販店に行ってUSBグッズにどんなものがあるか調べてみた。扇風機やカップウォーマーのほかに、MP3プレイヤーや携帯電話の充電器、小さな水槽にオモチャの魚が躍る癒し系グッズ(のようなもの)、アロマオイルをたらすと周囲に香りが広がる芳香グッズ、灰皿、カップウォーマーとは逆の発想の保冷庫、電気毛布と似た発想の手袋やスリッパ、そして電気マッサージ器具まである。果ては鉛筆削りやヒゲ剃りまで! なるほど、確かにすべて「快適に過ごす」ためのアイテムだ。そう考えると、音楽CDを会社のPCで聞くのも、似たようなものか……。
アプリケーションにだって“私物”があります
私物のアプリケーションは、どこまで許されるのだろうか。わたしの勤務先では基本的に「持ち込みアプリケーションはすべてダメ」というルールで、社員にはPCの管理者権限を与えてない。でも実際には「インストールしなくても、インターネット経由でダウンロードしてローカルHDDにコピーしたらすぐ使える」ようなアプリケーションだってある。その手アプリケーションの中で、悪者の代表にされているのがWinnyだろう。まあ、Winny自体はただのソフトウェアだけど、Winnyが動作しているPCに限って感染するウイルスがあったり、そのウイルスに感染したPCから情報が漏えいしたりするのは事実だ。
一方、役立つソフトだってある。開発系の人は、開発ツールについてくるエディタより無償のエディタを別にインストールしている人もいる。デスクトップに付箋紙を貼って、大事なことを忘れないようにしておくようなツールもある。結局、「どこまでがOKで、どこからがだめか」という線引きは難しいんだろうな。だから分かりやすく「全部ダメッ」ということにしちゃうんだろう。
そんなことを、つらつらと考えながらY子の愚痴に生返事をしていたわたし。ふと我に返ると、Y子の愚痴はいつの間にか別の話題に変わっていた。ごめん、Y子。あなたの話、全然聞いてなかったよ……。
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