自己学習のツールはPCよりニンテンドーDS:普及際立つDS
自己学習のツールにニンテンドーDSを選ぶ人が増えていることが、NTTレゾナントと慶應義塾大学の調査で明らかになった。
基礎学習能力を上げるためにニンテンドーDS(DS)などのゲーム機の利用が進んでいる――NTTレゾナントと慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構が発表した自己学習の調査で明らかになった。
調査によると、DSで自己学習をしていると回答したのは20.1%で、ネットワークに接続していないPCを利用しているという回答(10.8%)を上回った。WiiやPSPなどの利用は1%台にとどまるなど、基礎学力を上げるツールとしてDSの普及率が際立っていることが分かった。
「ゲーム機の売り上げがほかの端末に比べて大きく、脳トレや語学関連のソフトも多くリリースされている。DSを使った教育を実施する小学校もあるなど、普及が進んでいるのではないか」(NTTレゾナント広報)
自己学習の分野は「語学」が60.2%と最も多く、脳の活性化を目的とする「脳力」(44.0%)、「漢字」(26.0%)が続いた。
e-ラーニングによる研修と人事制度の連動は弱い
個人による自己学習ではニンテンドーDSなどの情報端末の利用が進んでいる。一方、企業や大学は研修や教育などを目的に、自己学習を支援するツールとしてe-ラーニングを取り入れている。利用の実態はどのようになっているのか。
調査では、勤務先の企業や在学中の学校でe-ラーニングによる研修・学習を実施しているという回答は24.5%となった。個人的な学習で受講を経験したことがあると回答したのは21.5%だった。その内「学習効果がある」と答えたのは、会社や学校での受講者が8割、個人学習者が6割となった。
e-ラーニングによる研修や学習のメリットについて、会社や学校での受講者の83.7%が「学習時間・場所が自由である」ことを挙げた。「繰り返し学習できる」が34.8%で続く。学習方法の自由度が高いことが支持を集めた。
一方、「従来の方法に比べて、理解度が向上する(10.3%)」「資格取得につながる(9.8%)」「学習意欲が高まる(6.5%)」は回答率が低く、「昇給や昇進に直結する(2.7%)」は回答の割合が最も低かった。現時点では、企業の人事制度とe-ラーニングによる研修の連動が弱いことがうかがえる。
調査は2月22日〜2月25日に実施。有効回答者数は1063名だった。男女の内訳は男性50.05%、女性49.95%となった。
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