君臨するリーダーはいない――携帯Webで迅速、正確なサービスを:医療機器フィールドサービス企業の情報共有(3/3 ページ)
医療機器の設置から保守サービスまでを請け負う東京富士サービス。顧客からの修理依頼などの問い合わせに迅速に応えるために、グループウェアとWebデータベースを連動させた仕組みを構築した。
導入効果を聞く――自分で考えて動く“楽しい仕事”を実現
ITmedia 導入後の効果を教えてください。
白柳 顧客への迅速な対応が可能になりました。また、スタッフ1人1人が自主的に考えて動ける環境が整いました。当社では指示されて動くフィールドサービスではなく、スタッフが主体的に仕事をするフィールドサービスを理想としています。スタッフは自分で考えながら仕事をするため、楽しんで仕事をしているようです。自主的に動ける環境の方が大変ですが、そのぶん面白みもあり、成果も生み出せると考えています。
ITmedia 1人1人がリーダーという考えなのですね。
白柳 重大なことに指示を出したりスタッフをまとめたりするリーダーはいますが、デスクで管理者として“君臨”しているリーダーはいません。誰でも現場に出ます。入電管理は中央で行いますが、ほかのやり取りはきちんとログを残すことを義務づけて、1人1人が現場で行います。
ITmedia サイボウズへの要望はありますか?
白柳 デヂエに入力した情報をモバイル対応してほしいです。今は、過去のログなどのPC画面をコピーしてテキストとしてメールに貼って送信したり、紙にプリントしたりして持ち歩いています。しかし、セキュリティの観点から問題があります。また、データ容量が限界になっています。ログは約5万9000件の履歴が時系列で記録されているので、分割してしまうと過去のものを時系列的に閲覧できなくなってしまうため、検索性の問題から分割したくありません。
ITmedia 東京富士サービスならではの要望もあるようですね?
白柳 コメント機能を外部に出力できるようにしていただきたいです。音声通話のみで対応した案件に関しては、やり取りのログを残さずにコメントを入力して済ませることが多くあります。このコメントを抽出することができないので、コメントを残すことで収束した案件の履歴を集計することができません。例えば、機器のシステムの不具合がプログラム不良が原因であった場合、スタッフが現場に行くことなく電話で応対することができます。しかし、記録が残らないのでメーカー側にプログラム不良の報告をする際、1つ1つを収集しなければなりません。その手間を省くために、コメントとして残した情報をほかのデータに加工して、ログを残せる機能が追加されることを望んでいます。
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