でっちあげニュースや有名人のスキャンダルでユーザーの目を引いて悪質サイトに誘導するスパムメールが、その後何度も形を変えながら新たな攻撃を展開している。セキュリティ企業のWebsenseやTrend Microが伝えた。
6月中旬に浮上した第一波の攻撃では、スパムメールで動画の閲覧を促して「PornTube」のサイトに誘導し、「video.exe」というトロイの木馬ファイルを実行させる仕掛けになっていた。
その後、何度も形を変えながら攻撃が再浮上した。電子メールに記載されたリンクは、最初は「r.html」で終わるURLが使われていたが、その後「main.html」「news.html」「about.html」へと変化した。不正サイトもPornTubeからストリーミングビデオプレーヤーへと変化した。
トロイの木馬ファイルはvideo.exeからmsvideoc.exe、watch.exe、codecinst.exeへと名称を変えているが、Trend Microによればバイナリはいずれも同じだという。不正サイトやトロイの木馬ファイルは、すべてハッキングされた正規サイト上にホスティングされている。スパムの内容は、世間の関心が高そうなニュースを装ったものもあれば、女優のアンジェリーナ・ジョリーの名前を使って動画閲覧を促すものもあった。
Websenseは一連のスパム攻撃について、ファイル名やリンク先URLは頻繁に変わっているが、いずれもスパマーが継続的に仕掛けている攻撃を進化させたものだと解説している。
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