NECソフト、仮想化とシンクライアント技術を連携したサービスを提供
NECソフトは、サーバとストレージの仮想化技術とシンクライアント技術を連携させ、企業のシステム基盤を最適化するサービスの提供を開始した。システムの柔軟性向上と、設備コスト削減などのメリットがある。
NECソフトは9月17日、企業のシステム基盤を仮想化により最適化するサービス「仮想化基盤構築サービス」の提供を開始した。同サービスは、同社が提供するサーバやストレージの仮想化サービスとシンクライアントサービスの技術を連携したもの。企業の保有するシステムの柔軟性や拡張性を向上させ、設備や運用に掛かるコストを削減できるとしている。
サーバの仮想化サービスでは、仮想化ソフトウェアの「VMware ESX Server」でサーバを仮想化し、1台の物理マシンで複数のOSを稼働させる。一部の仮想マシンが停止しても、同じ環境のほかの仮想マシンにアプリケーションを移行してサーバの稼働を継続できる。
ストレージの仮想化では、社内のストレージを1つにまとめ、仮想的にボリュームを切り出して最大2Tバイトの容量を割り当てることが可能。サーバとストレージの統合で社内で扱うデータを一元化でき、セキュリティを強化する。
シンクライアントサービスでは、NECのPCのシンクライアント環境を構築するシステム「Virtual PC Center」を用いて各クライアントPCを仮想化し、サーバ上に集約して管理する。
NECソフトが、同サービスの提供、設計、構築、運用、保守を担当する。ストレージの仮想化サービスは120万円から提供する。サービス全体の価格は個別見積りとなる。今後3年で約5億円の売り上げを目指すという。
導入する企業の状況により効果は異なるが、VMware ESX Server2台に、社内の既存サーバ20台以上を仮想化して振り分けるといった導入事例がある。「クライアントPCのOSは、Windows 2000やWindows NT4.0といった古いものが多く、種類も異なっていることが多い。それらの管理を集約することで効率化が図れる」(NECソフト広報)という。
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