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ウォール街の「壮大な」リスクマネジメント崩壊IT企業にさまざまな影響(3/3 ページ)

ウォール街の現在の危機は、IT業界にもっとシリアスな問題が近づきつつあることを警告する経済的な心臓発作にすぎないかもしれない、とITの専門家たちはささやく。

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ベンチャーの支援を受ける企業は当面安泰か

 ホスト型マーケティング最適化ソフトウェアを大企業に提供するCoremetrics(従業員300人)は、ベンチャーキャピタルの支援を受けている。同社のCEO、ジョー・デイビス氏によると、ウォール街の危機から直接的な打撃は受けていないという。ただし、いまのところは。

 「正直に言うと、いま最も懸念していることは、個人的なポートフォリオだ」とデイビス氏は笑う。「われわれは先ごろ6000万ドルの融資ラウンドをクローズしたばかりで、市場を見てもしばらくの間、IPOは考えられない。この規模の増資はほとんどプライベートIPOのようなものだが、当面キャッシュの心配をする必要がない程度に銀行口座に十分な資金を積み立てることができた」

 「現時点では賢明だろう。とくに借り入れやエクイティポジションで短期的に資金を調達することが困難な状況を考えれば、優れた判断だと思う」とデイビス氏は余裕を見せる。ただ、そうした資金を得ても、1カ月前と比べれば、支出をどうコントロールするか慎重に考えなければならなくなったという。「しばらくは陰鬱な時期が続く。慎重な経営が求められることは言うまでもない」とデイビス氏は気を引き締める。

 Coremetricsのビジネスの約50%はオンラインリテール分野だ。「大手オンライン小売業者のほとんどがわれわれの顧客。どこも店舗販売は伸び悩んでいるが、オンラインセールスは急激に伸びている」(同氏)

 デイビス氏によると、最大手の顧客の1社は昨年、店舗での売り上げが10%から15%ほど落ち込んだが、オンラインセールスは35%も増加したという。

 「われわれの業績はページビューとオンラインセールスに密接に関係する。いまのところ収益は順調だ。9月30日は四半期の最終日だが、予定通り好業績で過去最大で決算を迎えることができそうだ。現時点では非常に好調、むしろ絶好調といえるかもしれない。だが、わたしは非常に用心深い人間でもある」

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