2009年の戦略的技術トップ10――Gartnerが見落としたものは(2/2 ページ)
Gartnerは2009年の最も重要な10の戦略的技術を選んだが、eWEEKのエリック・ランドクイストも、モバイルコンピューティングからグリーンITまで独自のトップ10リストを作成した。
イントラプライズネットワーク? BLI?
6. イントラプライズネットワーク
これはわたしの造語であり、電力システムと暖房/空調システムをITネットワークの一部として統合したものを意味する。これによって大きなコスト削減が可能になる。
7. ソーシャルネットワーク対策
ソーシャルネットワークが花盛りだが、そのROI(投資収益)はどこにあるのだろうか。就業時間中にWebサーフィンやFacebookの更新などが行えないようにするために、社内ネットワークをロックダウンする企業が増えるだろう。
8. コミュニケーションコントロール
ユニファイドコミュニケーションは確かに素晴らしいアイデアだ。だがそのうち、10種類ものシステムからのメッセージに返答するのに忙殺される日々が来るだろう。そしていつか、誰かが従業員に言うだろう――「コミュニケーションはもういいから、仕事をしろ」と。
9. BLI
ビジネスインテリジェンス? 響きのいい言葉だが、Lehman BrothersやWachovia、Bear Stearnsのビジネスインテリジェンスはどこに行ったのだろう。この技術には多額の資金が費やされたが、インテリジェンスはあまり見当たらない。わたしは「BLI」(ビジネスリーダーインテリジェンス)という用語を提唱したい。これは、企業の事業慣行がその会社だけでなく経済全体を危険にさらしていることを経営者(そして証券取引委員会)に警告するシステムだ。いわば、サーベンス・オクスリー法に大きな棍棒を組み合わせたようなものだ。
10. 新たなグリーンIT
最大のコスト節減はシステムの電源を切ることだ。あるいは、従業員がオフィスに通勤せずに自宅で仕事をするか、どこかよその電気を使用するソフトウェアサービスを利用することだ。多くの企業が、新製品を売り込むマーケティング手法としてグリーンITを利用している。従業員に在宅勤務を認める、社内の古いプリンタを買い換えるのではなく廃棄する、使っていない業務アプリケーションをすべて処分する、こまめにシステムの電源を切る従業員に報償を与える、といった手段によってもグリーンITの目標を達成できるかもしれない。
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