日本IBMとOSKが協業、DB2版のSMILE BSを提供
日本IBMとOSKはIBMのデータベースソフト「DB2」に対応するOSKのERP「SMILE BS」を11月17日から提供すると発表した。
日本IBMとOSKは10月21日、都内で共同記者発表会を開催し、IBMのデータベースソフト「DB2」に対応するOSKのERP「SMILE BS」を11月17日から提供すると発表した。価格は84万円から。IBMはパートナー向けにSMILE BSの販売を支援する拠点も併せて開設する。
OSKの代表執行役専務を務める田中努氏は「従来はMicrosoftのSQL Server版のみだったが、DB2版の提供で販路を拡大したい」と話す。以前から考慮していた複数種類のデータベース(DB)ソフトへの対応がようやく実現した。一方IBMの執行役員、事業開発担当の小原琢哉氏は「SMILEシリーズは中堅中小企業向けERPでトップクラスのシェアがあり、協業は長年の希望だった」と述べ、両社の思惑が一致した点を強調した。
IBMは既に社内向けに設置していたSMILEの案件管理データベースを、システムインテグレーターなどのパートナー企業に開放する。施設名は「SMIlE BS案件ご支援センター」。専任担当者は当初3人。パートナー企業はセンターに電話や電子メールで問い合わせをすることで、セールス見込み情報や個別案件のステータスなどの情報が得られる。その上で、パートナーはサーバ構成の作成、見積もり作成、サーバおよびSMILE製品の提供を同センターから受ける。
現状、IBMは中堅向けERPの稼働プラットフォームとして、従来のAS/400ベースのERPシステムから後継の「Power Systems」への移行をユーザーに促している。ユーザーの選択肢として、「Power SystemsにおけるOS“IBM i”上で他社のERPを稼働させるか、今回のDB2ベースのSMILE BSをWindows Server環境で稼働させるかなど幾つか提供することになる」(小原氏)。
「中堅のERP市場は群雄割拠。IBMは遅れをとっている分野。いろいろなパートナーに走り回って案件を取ってもらうために選択肢を多く用意したい」(小原氏)
価格はSMILE BS 会計 LAN2クライアント版が84万円から。販売、人事給与はいずれも126万円からとしている。
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