ANA、HPに行動ターゲティング技術導入 非会員への情報提供を最適化:販売促進を効率化
Webサイトにアクセスしたユーザーの地域や行動履歴を基に、最適なコンテンツを自動で表示する技術を、ANAがホームページに取り入れた。非会員への情報提供を最適化する狙いもあるという。
全日本空輸(ANA)は、ユーザーの属性に見合った航空券や航空商品のコンテンツを自動で表示する機能を、同社が運営するWebサイト「ANA SKY WEB」に導入し、11月より運用している。仕組みを提供したアクティブコアが12月2日に発表した。
ANAが導入したのは行動ターゲティングLPO(ランディングページ最適化)サービス「ad insight ASP」。これは、ユーザーがANA SKY WEBの国内/海外ツアーのページを閲覧した履歴から関心の高い旅行先を分類。空席照会で選んだ出発地、IPアドレス情報から判定した都道府県の情報も活用して、航空券や旅行商品を表示する。
会員だけでなく、非会員にも航空券や旅行商品のコンテンツを表示する。航空券の予約から購入までの導線を最適化でき、サイト離脱率や販売促進の改善につなげられるとしている。
Webサイトから航空券や旅行商品を予約・購入する場合、サイトにアクセスしたユーザーの地域や旅行の目的地などが商品購入のニーズになる。ANA SKY WEBでは、登録情報から商品を勧められる会員に加え、登録情報がない非会員の販売促進を強化することを目指していた。
ad insight ASPは、Webサイトに訪問したユーザーの閲覧履歴から、ユーザーの興味や会員/非会員といった属性を割り出し、コンテンツの表示やサイト内の導線を最適化するサービス。ユーザーがどのようなキーワードを検索してサイトに到達したか、訪問回数はどれくらいか――といった複数の行動履歴データを組み合わせて、コンテンツを表示できる。
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