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さくらインターネットのサービス障害、変圧器の焼損が原因:サーバ室への影響はなし
さくらインターネットは、データセンターからの発煙によるサービス障害の詳細を公表した。電源室の変圧器が焼損しており、同社のハウジングサービスの一部が使えなくなっていた。
さくらインターネットは12月21日、同社が運営する西新宿のデータセンターで12月19日に発生した電源設備からの発煙および電源供給の障害について、詳細を公表した。
同社によると、電源室の変圧器が焼損し発煙が生じた。発煙により影響を受けたのは、同データセンターで提供しているハウジングサービスの一部。発火は確認しておらず、サーバ室への影響や発煙による負傷者などはいなかった。電源設備は年に1回メンテナンスしており、4月の点検では問題は発見されなかったという。
出力の変圧器はサーバなどに直接接続しており、変圧器や分電盤は冗長化されていなかった。電源室には無停電電源装置(UPS)を設置しており、停電やUPSが故障した場合も電源を供給できる仕組みになっているという。
同社におけるこうした障害は初めて。今後は電源室に高感度火災予兆検知システムの設置を予定している。損害額やハウジングサービスへの補償範囲は現在調査中。詳細が分かり次第ホームページで公表するという。
12月19日に発生した発煙により、グリーのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やソネットエンタテインメントのブログサービス「So-net blog」、シーサーの「Seesaaブログ」などのサービスが一定時間利用できない状態が続いていた。
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