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東京大学、学内の業務システムに「Hyper-V」を導入:教育機関で初
2004年の法人化から増加した業務システムの管理を一元化し、運用コストを減らすことを狙いとして、東京大学はマイクロソフトのサーバ仮想化技術「Hyper-V」を導入、本番稼働を開始している。
東京大学は、学内の業務システムで使用しているサーバの運用管理を向上するために、マイクロソフトのサーバ仮想化技術「Windows Server 2008 Hyper-V」(Hyper-V)を使って情報システムを運用している。Hyper-Vを導入した教育機関は東京大学が初という。技術を提供したマイクロソフトが12月24日に発表した。
同大学は5月に「共通ID管理システム」「ターミナルサーバ」、全学規模のポータルサイト「東大ポータル」の3つでHyper-Vの検証を開始。3カ月で検証を終え、本番環境として運用している。
2004年の法人化に伴い、同学部情報系情報基盤グループと情報推進化グループが管理しているシステムや部署ごとのシステムなど、管理する業務システムの数が増加した。情報システムのサーバを集約して管理を一元化し、運用コストを減らすことが課題となっていた。
課題の解決に当たり、1台の物理サーバ上で複数のシステムを稼働できるサーバ仮想化を検討。移行時間が少なく、OSのライセンスコストのみで仮想化環境を構築できるHyper-Vを採用した。
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