ミラクル・リナックス、CentOSのサポートを発表
Asianuxを開発するミラクル・リナックスがRed Hat Enterprise Linux互換の「CentOS」をサポートすることを明らかにした。
ミラクル・リナックスは1月27日、フリーのLinuxディストリビューション「CentOS」のサポートサービスを、「CentOSスタンダードサポート・サービス」として2009年3月2日から開始すると発表した。
CentOSは、Red HatのLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)から同社の商標、商用パッケージなどを含まない形でリビルドしたいわゆるRHELクローンの1つ。Red Hatのサポートは受けられないが、国内でもDebianなどと同様にインストールベースを増やしている。
今回、ミラクルは100台以上のCentOSを管理するデータセンターを主なターゲットに、CentOSのサポートビジネスを開始する。x64およびx86_64アーキテクチャのバージョン4以降をサポート対象としており、メールや電話、FAXなどで年間30時間まで(月最大時間は10時間)の問い合わせに対応するという。サポート対象台数には依存しない。
価格は210万円からとなっており、30時間を超える場合は1時間当たり4万円での対応となる。対応時間の最小単位は30分。同社では初年度に15件、3200万円の売り上げを見込む。また、この売り上げの一部はCentOSコミュニティに還元することを検討しているという。
自社のLinuxディストリビューションも抱える同社だが、今回のCentOSのサポートを発表したことで、脱ディストリビューターの姿勢も見て取れる。業界の反応についても注目したい。
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