アシックス、グローバル化を見据えデータ分析基盤を再構築:Sybase IQを採用
業務処理の集中によりデータ分析の性能が劣化していたアシックスは、サイベースの情報系分析エンジンを導入して、パフォーマンスの改善に成功した。今後はグローバル化や子会社との連携も視野に入れた情報分析基盤の整備を目指す。
総合スポーツ用品メーカーのアシックスは、業務処理の集中によるデータ分析の性能劣化を改善するため、ビジネスインテリジェンス(BI)基盤を再構築した。サイベースの情報系の分析エンジンを新たに導入し、2008年10月から新システムを稼働させている。サイベースが2月19日に発表した。
アシックスは、情報系分析クエリエンジン「Sybase IQ」を中核に、「販売分析システム」と「物流みえる化システム」を構築。2008年3月にSybase IQを導入し、同年10月に稼働を開始させた。1日当たり最大12万件の販売データを蓄積でき、データ量やユーザー数の増加にも対応できるスケーラビリティ(拡張性)を確保できたという。
同社が活用していたデータウェアハウス専用のリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)とERP(基幹業務管理パッケージ)では、データ量の増加に伴い、処理能力が劣化する問題が生じていた。特に業務処理が集中する月初めには処理の遅さが顕著に現れるようになり、データ分析による経営判断に支障をきたしていた。
既存で使っているデータウェアハウスアプライアンス製品とSybase IQの親和性を評価したところ、ユーザー数が増えてもパフォーマンスが劣化せず、データ格納の効率性を向上させられることを確認。同製品を採用した。
アシックスは、米国や中国などに15社の関係会社を持ち、経営のグローバル化を進めている。また子会社との情報連携にも着手しており、扱うデータ量が増大すると予測していた。BI基盤の再構築により、今後は広範囲にわたる情報分析の土台を整備していくという。
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