富士フイルムと富士ゼロックス、携帯電話でビジネス文書を利用する新サービス:情報漏えい対策にも配慮
富士フイルムと富士ゼロックスは、社内のデジタル文書を携帯電話で利用する「beatケータイリモートサービス」を始めた。
富士フイルムと富士ゼロックスは2月23日、社内のデジタル文書を携帯電話で安全に利用するための「beatケータイリモートサービス」を開始した。閲覧可能な文書をコンビニエンスストアで印刷出力することもできる。
同サービスは、携帯電話の専用のビューワソフトウェアを利用して、電子メールの本文やサイボウズのグループウェア情報、添付ファイルやファイルサーバの電子文書(Word/Excel/PowerPoint/PDF/DocuWorks/JPEG/PNG/GIF)を閲覧、出力できるもの。富士ゼロックスの中小企業向けセキュリティ監視サービス「beat/basicサービス」とフイルムのコンテンツ変換技術を組み合わせた。
具体的には、beat/basicサービスで提供するセキュリティアプライアンス「beat-box」に実装された電子メール/ファイルサーバ機能のデータを閲覧する仕組み。閲覧可能なのはパスワードロックなどが設定されていない文書のみで、パスワードや印刷禁止などのセキュリティポリシーを設定した文書は閲覧できず、情報漏えいのリスクを軽減できる。また、beat-boxとフイルムが設置するデータセンター、携帯電話間の通信はVPNを利用し、通信経路における盗聴も防止している。
利用時には、ビューワソフトウェア起動時とサービスへのアクセス時に2段階のパスワード認証が必要で、第三者によるなりすましの利用を抑止するように配慮した。
閲覧文書は100dpiまでの解像度に対応し、情報量の多い文書でもクリアに内容を確認できる。インターネット経由で文書印刷ができるネットプリントを利用して、全国のセブン-イレブン店舗の複合機で紙文書としても出力できるようになっている。
10ユーザー単位で利用でき、料金は月額5000円から。別途beat/basicサービスの利用料(初期費6万円、基本料月額1万8800円)が必要。対応キャリアはNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル。
同社では2011年度に3000社の利用と10億円の売り上げを見込む。
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