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米大統領専用ヘリコプターの機密情報、P2Pで漏えいか:認識不足の疑いも
米大統領専用ヘリコプター「Marine One」に関する機密情報がファイル交換ソフトを通じて漏えいした可能性があると報道各社が伝えている。
バラク・オバマ米大統領の専用ヘリコプター「Marine One」に関する重要情報がファイル交換ソフトウェア(P2P)のネットワークに流出した可能性が指摘されている。米報道各社が3月1日付けで伝えた。
それによると、P2Pネットワークを監視する米Tiversaの従業員がイランのIPアドレス情報を基に、Marine Oneの設計データや同型機に関する製造費用などの詳細なデータをP2Pのネットワーク上で発見した。
流出元は米国内の防衛システム関連メーカーとみられるが、流出情報の詳細内容は公表されていない。Tiversaのボブ・ボバックCEOが報道各社に寄せたコメントでは、「われわれは、具体的にどのような情報がどこから漏えいしたかを特定している」と述べている。
また同氏は、「漏えいさせた人物は、P2Pを利用することでコンピューター内の重要情報が世界中のユーザーにさらされる危険性を十分に認識していなかったようだ」と指摘し、P2Pの安易な利用について警鐘を鳴らしている。
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