HP、エンタープライズ向けに仮想化と各種サービスを強化:企業のIT支出の優先順位付けなど(2/2 ページ)
HPは企業のデータセンター運用コストを軽減するため、新しい製品、サービス、ファイナンスを包括する新事業戦略の一環としてストレージ製品の仮想化機能を強化する。
同社が仮想化技術に取り組み始めたのは4年前からだ。以来、HPと協力して物理マシンの数を減らしてきたと、マクゴウェン氏やデータセンター長のデビッド・グラント氏は説明する。
Mitelでは、HPのパーティショニング技術でHP-UXマシンを統合し、HP EVA製品でストレージ環境を、さらにVMwareでx86サーバを仮想化している。グラント氏によると、EVAストレージ製品は管理が容易で、新規にシステムを購入することなく、ストレージ容量を拡大することができたという。
Mitelは、この4年間に4つのデータセンター統合化プロジェクトに取り組んだが、いずれもHPの技術と仮想化に大きく依存したものだ。現在、同社では200から250台の仮想サーバが稼働しており、積極的に仮想化を推進している。
「特段の理由がないかぎり、われわれは今後も仮想化最優先で進めていく」とグランド氏は語る。
こうした取り組みは、ITサービスへの需要が増大するなか、予算だけが削減され続ける現下の経済環境では、きわめて合理的だ。
「今日の経済状況は事態を悪化させるばかりだ」とグラント氏は肩をすくめる。
アリゾナ州のデータセンターをカナダ側の施設に統合するプロジェクトは、「ちょうど中間点を過ぎたあたり」とマクゴウェン氏は言う。同社は現在、HPのファイナンスオプションを利用して、一部の技術をリフレッシュするとともに、統合化プロジェクトにHPのc-Classサーバブレードと仮想化製品を取り込みつつある。
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