セキュリティ企業の米McAfeeは、ワープロソフト「一太郎」の脆弱性を突くマルウェアが出回っているのを見つけたと伝えた。一太郎の開発元であるジャストシステムもこの脆弱性を確認し、3月16日に更新モジュールのリリースして対処した。
McAfeeによれば、この脆弱性を突いた不正な一太郎ファイルにはトロイの木馬が仕込まれており、感染すると別のトロイの木馬を呼び込んできてバックドアを作成する。攻撃者がリモートから被害者のマシンにアクセスできる状態にしてしまう。
ジャストシステムによると、脆弱性は一太郎の書式情報の処理部分に存在する。この問題を悪用した文書を直接開いたり、Webサイト上で意図せず開くなどしたりした場合、任意のコードが実行され、パソコンが不正に操作される恐れがある。ただし同社は現時点で実際の被害は確認していないとしている。
同社はこの脆弱性を修正する更新モジュールを製品ごとに公開し、導入を強く促している。また、身に覚えのない電子メールに添付されている一太郎ファイルや、Webサイト上にある出所不明な一太郎ファイルを開かないよう注意を呼びかけている。
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