あなたのブログは誰のものか:ネットの逆流(18)(2/2 ページ)
ブログサービス「Doblog」が2カ月半のサービス停止の後、終了をアナウンスした。Web上でサービスを提供する企業として、この対応は果たして正しかったのだろうか。
あなたのブログは誰のものか?
2004年にわたしが書いた「あなたのBlogは誰のもの」では、「著作権」から、ブログサービス側とブログユーザーの意識の違いを考えてみた。あれから4年半ほど経過したが、実のところ、この問題自体が改善されたかというと、微妙なところはある。当時とは違い、ブログサービスも当たり前となってきている上に、ブログを利用したマーケティングも増えてきているので、一概には言えない点もあるかもしれない。この問題は、改めて考えてみたいと思う。
それはともかくとして、今回のDoblog終了の件を見ると、ユーザーによって書かれたブログというものが、軽んじられているように思えてならなかった。Doblog側にそのつもりはないのかもしれないが、そう思われてしまっては大変だ。特に悪い評判は、一気に広がりやすいのだ。
もちろん、日本でブログサービスができてからこれまでには、幾つもの新しいサービスが始まると同時に、ひっそりと終了していくものもある。別に、Doblogだけが終わったブログサービスではない。しかし、その終わらせ方が大事なのだ。
無料にしろ、有料にしろ、サービスを維持するにはコストが掛かる。有料の場合は、ユーザーからその費用を集めることができるが、無料の場合は、広告など別から費用を捻出しなければならない。この不況下にあって、あちこちで広告削減の影響が出て来ている。特にラボなど、実験的なサービスは、終了させるところも増えるかもしれない。
あなたのブログは誰のものなのか。書いたユーザーのものなのか、それとも、サービスを提供している企業側にあるのか。もう続けられないので終了する――そうなった時も、ユーザーの立場に沿った対応をしなければいけないはずだ。
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