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握っちゃダメ! マシンはか弱くデリケート悲しき女子ヘルプデスク物語(2/3 ページ)

潰される液晶に、止まってしまうサーバのファン……。けなげに働くIT機器は、同時にとってもデリケート。優しく使ってあげなくちゃ。

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まるでファンレスPCのよう

 「IT機器のデリケートさ」といえば、こんな出来事もあった――。

 ある日、「サーバに接続できない」というヘルプコールがあった。電話をしてきた部署には、専用のファイルサーバが設置されているのだが、それに接続できなくなったのだという。わたしもリモートで接続を試みたけれど、確かに参照できない――。

 現状を確認するため、サーバのところまで行ってみるわたし。すると電源が落ちている。(そりゃ接続できないはずよね)と思いつつ、とりあえず起動してみたら、何事もなかったかのように動作し、当然接続も回復した。ちなみにこのファイルサーバは、サーバとはいえデスクトップPCにWindows Serverをインストールしただけのもので、“小さいから”という理由で狭いスチール棚に押し込められていた。

 再起動後、ログを確認してみる。が、目立った問題もなさそうだったのでしばらく様子を見ることにし、自席へ戻った。ところが、次の日もそのサーバに接続できないと連絡が入ったのだ。再びファイルサーバの元におもむいたら、やはり電源が入っていない。電源を入れると、これまたやはり、何事もなかったかのように起動する。でも今日は、このまま部署へは戻れない。なぜ電源が切れるのかを確認しなくちゃ! としばらく観察をしながらログを拾ってみるわたし。するとしばらくして、サーバがミョーに静かなことに気が付いた――。

 静かすぎる。まるでファンレスPCのように……。え、ファンレス? そんなはずはない。急いでサーバのフタを開けてみる。案の定、ファンが回っていなかった。CPUを冷却するためのファンが、なぜか止まっているのだ。このファイルサーバは、熱でCPUがダメになるのを防ぐため、自ら電源を落としたに違いない。ファンを予備のものと交換すると、それから後はファイルサーバが止まったという連絡は入らなくなった。もちろんその後、サーバを狭いスチール棚から風通しの良い場所へと移動させた。


 この事件には後日談がある。回らなくなったファンを捨てようと思って、机の上に置いていたら、同僚が「このファン、どうしたの?」と声を掛けてきたのだ。わたしが状況を説明したら、彼は「回らなくなった原因を特定する」と言って、そのファンを持って行ってしまった。彼は社員だし、まさか冷却ファンから情報が漏えいすることもないだろうと思って、そのままにしておいた。

 そうしたら次の日、その同僚が「回らなくなったのはホコリが原因だったよ」と得意げに話しかけてきたのだ。どうやらファンの回転軸にホコリがこびりついたらしい。確かにこのサーバは。サーバルームに置いていたわけじゃないけれど、そんなにホコリっぽい部屋だったかなあ……?

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