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パフォーマンスが改善されたRubyのMicrosoft実装「IronRuby 0.9」リリース
.Net Framework上で動作するMicrosoft独自のRuby実装「IronRuby」のバージョン0.9が公開された。バージョン1.0に向け、今後はバグの修正とコミュニティーが必要と思う機能にフォーカスするという。
RubyのMicrosoft実装「IronRuby」の開発チームは米国時間の8月1日、最新版「IronRuby 0.9」を公開した。正式版に向けた大きな前進となり、今後はバグの修正とコミュニティーが1.0に必要と思う機能にフォーカスするとしている。
最新版は性能と互換性にフォーカスした。性能では、Array#joinを新たに書き直したり、Array#trを改善するなどにより、ライブラリパフォーマンスを改善、明らかに遅い部分はすべて修正したとしている。Rubyベンチマークテストでは、MRI(Matz' Ruby Implementation)の約2倍の結果が出たという。
互換性では、Win32OLEライブラリを追加、COMインタフェースを利用するWindowsコンポーネントやアプリケーションを動かすスクリプトを作成できる。これにより、テスト自動化ソフトウェア「Watir」などのアプリケーションがIronRubyで動くという。このほか、.NETとの互換性も強化されている。
IronRuby 0.9はMicrosoft Public License(Ms-PL)を採用、プロジェクトのWebサイトからダウンロードできる。
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