キングジム、仮想化プロジェクトでWindows 2000ベースの業務システムを延命
キングジムは、VMware Infrastructure 3とNetApp FAS2050Aを採用した仮想化プロジェクトを推進中だ。70台にまで増加していた物理サーバを仮想化環境へ順次移行していく。
ラベルライター「テプラ」やデジタルメモ「ポメラ」などで知られるキングジムが、「VMware Infrastructure 3」(VMware)と、ネットワークストレージ「NetApp FAS2050A」を採用した仮想化プロジェクトを推進している。ネットワールドが12月16日に明らかにした。
キングジムはこれまで、1システム1サーバ方式によるシステム運用を続けてきたが、物理サーバの台数が約70台にまで増加していた。特に、バックアップ作業は、各サーバにDAT装置などを装着し、個別にバックアップを取得していたため、運用面での負荷が高まっていた。
こうした状況の中、サーバ/ストレージの仮想化による統合を決めた同社は、ネットワールドとそのITパートナーである三信電気にシステムの構築・サポートを発注。既存のサーバ約70台の内、保守期限切れが迫っているEDIシステムや固定資産管理システムなど9システムを仮想環境へ移行し、Windows 2000ベースで構築された業務システムの延命を図った。9システムの内8システムは2日間で移行が完了。残りの1システムも2週間後に移行が完了したという。
さらに、並行して電子決裁システムやワークフローシステムなど、5つのシステムを仮想環境上で新規構築。現在、14システムが3台のVMware上で稼働している。
当初仮想化を考えていたファイルサーバは、NetAppの機能を利用して同じストレージ内にCIFSでマウントする方式を採用。仮想ボリュームを作成できる「FlexVol」や重複排除を用いることで、ストレージ容量を50%以下に抑えるなどの対策が図られた。
バックアップについては、VMware ESXサーバとNetAppストレージのスナップショットを自動連携する「SnapManager for Virtual Infrastructure」(SMVI)を導入し、稼働中の仮想サーバのバックアップを瞬時に取得できる環境を構築。テープ交換作業を不要とした。
仮想化プロジェクトは現在も進行中で、最終的には約40システムが集約される計画。
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