日立、BladeSymphonyにハイエンドモデルを追加――I/O割り当ての柔軟性を向上
日立はブレードサーバにハイエンドモデルを追加する。専用のI/Oスロット拡張装置を用意し、構成の柔軟性を向上した。「N+1コールドスタンバイ」構成をとる際の構築負荷も軽減する。
日立製作所(以下、日立)は7月14日、統合サービスプラットフォームとして製品化している同社のブレードサーバ「BladeSymphony」シリーズに、ハイエンドモデル「BS2000fx」を追加すると発表した。7月15日より販売開始する。
BS2000fx向けには、専用のI/Oスロット拡張装置が用意され、サーバブレードとI/Oボードの割り当ては、GUI上で提供される「ファブリック・コンソール」で行う。I/Oボードとサーバブレードの搭載場所や配線関係を気にする必要はなく、特に大規模な基幹システムにおける構成変更を迅速化し、運用負荷も軽減できる。また従来は、「N+1コールドスタンバイ」環境で待機系システムに切り替える際、予備のサーバブレードとI/Oボードを用意しておく必要があったが、BS2000fxは現用システムのI/Oボードを予備システムに引き継げる。そのため、待機系を用意する手間とコストを削減できる。
日立のサーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」との親和性も強化した。仮想サーバを異なる物理サーバブレードに移動する際、従来はI/Oボードの移動に伴う再設定が必要だったが、BS2000fxでは、仮想サーバが占有しているI/Oボードを移動先でもそのまま利用できる。これにより、システムの計画保守を容易化できるという。
なお今回、BladeSymphony向けの「高性能サーバブレード」も強化した。インテルXeonプロセッサ 7500番台を搭載し、現行モデルの2倍となる最大4台のサーバブレードでのSMP接続を可能にした。これにより、最大64コア/8プロセッサ/1テラバイトメモリを搭載するSMPサーバとして利用できる。新しい高性能サーバブレードは、従来からある「BS2000」にも対応する。
BS2000fxは、プライベートクラウドのプラットフォームとしても活用するほか、日立のクラウドサービス拠点である「Harmonious Cloudセンタ」への導入も検討しているという。BS2000fxの仕様詳細はこちら。
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