「JP1/Desktop Navigation」でリアルタイムで高精度のIT資産管理を実現:【事例】IT統制とセキュリティ強化にも貢献
時計製造で培った高度な技術力を生かして、高機能・超小径・高精度な工作機械を製造するシチズンマシナリー。同社では数年前から、IT資産管理の精度向上を、経営課題として強く意識していた。そこで、日立の中堅・中小企業向け運用管理ソフトウェアの新シリーズ「JP1 Ready Series」の第1弾となるPC運用管理ツール「JP1/Desktop Navigation」を導入。社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を、リアルタイムに収集・管理できるようになり、高い精度のIT資産管理を実現。「信頼性の高いエビデンス」を示せるようになり、IT統制とセキュリティ対策の強化にも貢献している。
IT資産管理の精度向上と管理負荷の軽減が課題に
「『感動価値』生産」を企業コンセプトに掲げ、高機能・超小径・高精度な工作機械の製造で、「感動価値」を人々の間に生み出すことを目指しているシチズンマシナリー。
同社では数年前から、IT資産管理の精度向上を、経営課題として強く意識していた。
従来も内部統制やコンプライアンスを意識したIT資産管理を行っていたが、各部署から報告された情報を表計算ソフトで集計する方法だったため、情報の鮮度や精度に不安があった。
より厳密なIT資産管理を行い、その情報を「信頼性の高いエビデンス」として第三者にも提示できる環境を整えることが急務だった。
「管理負荷の軽減も重要なテーマでした。我々の本来業務は、経営戦略に沿ったIT戦略を考え、経営改革へ能動的に働きかけることです。日々のIT資産管理に要する時間と労力は、できるだけ小さくしたいと考えました」とシチズンマシナリー 管理本部 経営企画部 情報システム課の堀越龍彦 課長は話す。
同社は複数の製品を比較検討し、さらに、体験版を1カ月半にわたって試用することで、実際の操作感も確認。
その結果採用されたのが、日立の中堅・中小企業向けPC運用管理ツール「JP1/Desktop Navigation」だ。
JP1/Desktop Navigationの優れた操作性を評価
「最も重視したのが優れた操作性でした。JP1/Desktop Navigationは、ホーム画面を見るだけで、社内全体のIT資産とセキュリティ対策状況を把握できて、問題があれば、すぐに対処することができます。オンラインヘルプも利用者のことをよく考えて作られています」とシチズンマシナリー 管理本部 経営企画部 情報システム課の小平将貴氏は評価する。
「誰でも利用できる優れた操作性にこだわったのは、特定の管理者がいないとシステムが動かせない属人的な体制に陥ることを防ぐためです」(堀越氏)。
管理対象となるPCにエージェントソフトをインストールしない「エージェントレス」も重要な選定ポイントだった。設計部門で使っているCADシステムは、PCにほかのソフトをインストールすることを禁じているからである。
さらに、コストパフォーマンスも優れていた。
JP1/Desktop Navigationは1000台までをサポートする製品だが、サポートサービスは台数に関係なく、12万6000円/年(税込)の定額制であるため、トータルコストが格段に低い。
JP1/Desktop Navigationの導入を支援した日立システムアンドサービスは、導入検討段階からきめ細かい情報提供を行い、技術力の高さや問題解決能力を印象づけた。
「日立システムアンドサービスは、IT資産管理システムの導入実績も豊富なので、ポイントをしっかりつかんで、当社にピッタリの提案をしてくれました」(堀越氏)。
「細かい質問に対しても、迅速かつ的確な回答が得られました。導入段階における問題についても、高い技術力で解決してくれました」(小平氏)。
「JP1/Desktop Navigationのインストールと初期設定は、分かりやすいウィザード画面に従っていくだけでスムーズに完了しました。設定項目も少なく、データベースが内蔵されており、データベースを別に用意する手間もありません」と、日立システムアンドサービス プロダクトソリューション本部 運用管理システム部の藤田泉 技師は導入の容易さを語る。
エージェントレスで段階的に導入。きめ細かな運用を実現
シチズンマシナリーは、エージェントレス運用を活用し、JP1/Desktop Navigationを段階的に導入。管理対象は650台だ。
サーバ構築後1週間で、まずエージェントレスでの運用を開始。エージェントレス運用で現状の初期診断を行い、1カ月かけて同社の環境に合わせたセキュリティポリシーを策定し、さらに1カ月かけて効果測定を行ったうえで、必要なPCへエージェントソフトをインストールして、きめ細かな運用を実現している。
エージェントソフトのインストールには、Active Directory連携を活用。組織単位の階層構成をJP1/Desktop Navigationへ自動で取り込み、サーバ側からプッシュ配信。エージェントソフトのインストールを短期間で完了した。
なお、日立システムアンドサービスは、2010年6月に、JP1/Desktop Navigationを導入するための、ソフトウェア、ハードウェア、導入作業をパッケージ化した「JP1/Desktop Navigationソリューションパック」を発売した。
「手軽に導入できるソリューションパックを提供することで、中堅・中小企業でのシステム運用の負担を軽減し、企業の経営力・競争力強化を支援します」と日立システムアンドサービス プロダクトソリューション本部 運用管理システム部の辻敦司 技師は説明する。
IT統制とセキュリティ対策をさらに強化
JP1/Desktop Navigationの導入でシチズンマシナリーは、リアルタイムで高い精度のIT資産管理を実現した。
「毎朝10分程の簡単な操作で、全社の正確な最新情報が把握できます」(小平氏)。
「ISO9001やIT統制の面でも、『信頼性の高いエビデンス』を示せるようになりました」(堀越氏)。
セキュリティについても、問題のあるPCを即座に特定できるため、いち早く対策を講じ、影響範囲を極小化することが可能になった。
しかも、管理情報は自動収集されるため、管理負荷は大幅に軽減された。
同社は今後、セキュリティ詳細レポートの配布や、セキュリティ診断メッセージの自動通知などにより、エンドユーザーのIT統制とセキュリティへの意識向上を図る。また、PCなどの買い替えを長期的な視点でシミュレーションして、戦略的なIT投資にも取り組んでいく。
2010年の秋には、大幅に機能を強化したJP1/Desktop Navigation Version 2が登場するが、同社は無償バージョンアップサービスを利用して、新機能を積極的に取り入れる計画だ。
「セキュリティ教育を進めながら、PCの操作ログ取得やアプリケーション配布、USBメモリーの管理など、より高度なIT統制とセキュリティ対策に取り組んでいきたい」(小平氏)。
シチズンマシナリーのIT統制とセキュリティ対策を、今後もJP1/Desktop Navigationが支えていく。
※本記事は、日立製作所より提供された記事を許諾を得て再構成したものです。
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提供:株式会社日立製作所
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2010年8月26日
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