NEC、リソースプーリングシステムの構築支援サービスを開始:クラウド基盤の運用コストを30%減
NECはクラウド環境のリソースプーリングシステムを最短2〜3カ月で構築可能とするサービスを開始する。同時に運用管理ソフト「WebSAM」のうち、クラウドの運用を担う機能をパッケージした「WebSAM DC運用パック」を販売開始する。
NECは10月26日、クラウド構築アプライアンス「Cloud Platform Suite」にリソースプーリングシステムを短期間で構築するサービスを追加すると発表した。同日より販売を開始する。またクラウド環境の運用を効率化するソフトウェア「WebSAM DC(データセンター)運用パック」の販売も開始した。
リソースプーリングシステム構築サービスは、リソースプーリングシステムの設計/構築/運用それぞれのフェーズに応じた3つのサービスで構成される。NEC自身のデータセンターや、ユーザーの基幹システムを構築する過程で培ったSIノウハウをもとに、リソースプーリングシステム専用の基本設計モデルを提供することで、一般的に半年から1年近くかかるリソースプーリングシステムの構築を、最短2〜3カ月に短縮できるという。またNECでは、導入後の運用コストを従来比で最大30%削減可能だと試算している。
WebSAM DC運用パックは、NECの統合運用管理ソフトウェア「WebSAM Ver.8」の製品ラインアップのうち、クラウド環境の運用管理にかかわる製品群を統合したもの。クラウド環境では必然的に、物理と仮想や、ハードウェアとソフトウェアの構成が動的に変化するが、WebSAM DC運用パックではその相関関係をリアルタイムに調査し、可視化するという。ユーザー企業においては、障害発生時の影響範囲を迅速に把握したり、クラウド環境に対するパッチ適用を効率化したりする効果が見込まれる。なおWebSAM DC運用パックの価格は、WebSAM Ver.8の製品を個別に購入した場合と比べ、約30%安価に設定されているという。
リソースプーリングシステム構築サービスの価格は、基本設計サービスが税別1000万円から、構築サービスが税別834万円から、標準サポートサービスが税別84万円/月からとなる。WebSAM DC運用パックは税別3300万円から。NECは今後3年間で300システムの販売を見込んでいる。
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