Cisco、Webメールサービス「Cisco Mail」打ち切り
Ciscoがコラボレーション戦略の一環として2009年11月に提供を開始したSaaSベースのメールサービスを終了し、リソースをUC製品に集中する。
米Cisco Systemsは2月23日(現地時間)、SaaSベースのWebメールサービス「Cisco Mail」の提供を終了すると発表した。コミュニケーションツールとしてメールよりもソーシャルソフトウェアやビデオ会議を求める顧客の声を受けての決定という。
Cisco Mailは2008年8月に買収したPostPathの技術を基に開発したWebメールで、2009年11月から提供してきた。MicrosoftのOutlookと相互運用性があり、BlackBerryやiPhoneなどからのアクセスをサポートする。価格はユーザー当たり月額3.5〜5ドルで、モバイル端末から利用するにはさらに1ドル掛かる。メールボックスの容量は5Gバイト。米GoogleのGoogle Apps版Gmail(ユーザー当たり年額50ドルでメールボックスは25Gバイト)と比較して割高だ。
サービス終了後も現行ユーザーの契約期間終了までサポートを続け、代替サービスへの移行を支援するとしている。Cisco Mailに従事してきた社員は、同社のコラボレーションツール関連部門に異動する。
Ciscoはユニファイドコミュニケーション(UC)などのコラボレーション技術市場に注力しており、ビデオ会議やソーシャルネットワーキング機能を搭載したコラボレーションツール「Cisco Quad」や、そうしたソリューションを利用するためのビジネス向けタブレット「Cisco Cius」などを展開している。同社はコラボレーション技術市場を380億ドル規模と見込んでいる。
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