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東証「arrowhead」で実績があるインメモリデータ管理ソフトを外販 富士通
富士通は大量のデータを高速に処理する金融取引向けソフト「Primesoft Server V1.1」を販売開始。これは東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead」で採用されているものだ。
富士通は6月3日、インメモリデータ管理ソフトウェア「Primesoft Server V1.1」を発表した。同日より販売開始する。
同製品は、メモリに配置されたデータにマイクロ秒レベルという高速なアクセスをすることで、高いレスポンスとスループットを実現するソフトウェア。データは自動的に冗長化されるため、信頼性は確保される。また運用を継続しながらシステムを拡張できるスケーラビリティを備えており、大量のトランザクションを高速に処理しなければならない金融取引やネット取引などのシステムに適するという。
元来Primesoft Serverは、2010年1月に稼働した東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead」で、株式売買に関連するすべてのサーバに適用されたもの。arrowheadでの実績をベースに、24時間365日継続運用可能な機能を追加し、一般に販売することとなった。動作サーバとしては、富士通の基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」に加え、ブレードサーバ「PRIMERGY BX」を追加した。
価格は650万円(プロセッサライセンス)。出荷は2011年7月を予定している。
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