調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は9月29日、国内運用管理市場に関する調査結果を発表した。
同調査は、システム運用管理分野とITサービス管理分野における18の製品分野(表1)を対象に、国内42社のベンダー製品をレポートしたもの。2010年度の国内運用管理市場は、前年比14.6%増の約1332億円となった。2011年度は、東日本大震災後にバックアップを中心とした運用の見直し、強化を進める企業の増加により、同12.7%増になると予測している。
中でも高成長を遂げているのが、仮想環境あるいは大規模物理サーバの運用管理の効率化、自動化を行う「クラウド管理」で、2010年度は前年からほぼ倍増の73億円と大きく伸びた。ベンダーシェアを見ると、トップはヴイエムウェアで16.4%、次いでマイクロソフト(13.0%)、日立製作所(12.7%)、HP(9.1%)と続いた。
表1 18の製品分野
<システム運用管理分野>
- イベント管理市場
- ネットワーク管理市場
- サーバ管理市場
- DBMS管理市場
- アプリケーション管理市場
- ジョブ管理市場
- ストレージ管理市場
- バックアップ/リカバリ市場
(データ・バックアップ/システム・バックアップ/CDP/アプライアンス)
- HAクラスタ市場
- 仮想化構築市場
- クラウド管理市場
<ITサービス管理分野>
- サービスデスク/インシデント管理市場
- IT資産管理市場
- 変更/構成管理市場
- PC資産管理市場
- エンドユーザー体験管理市場
- SLM/BSM市場
- キャパシティ計画市場
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