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Microsoft、IEのアップグレードを自動配信へ 旧版のセキュリティ問題に対応

ユーザーが何も操作しなくてもIEの最新版が自動的にダウンロードされ、インストールされるようになる。

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 米Microsoftは12月15日、Webブラウザ「Internet Explorer」(IE)のアップグレード版をユーザー向けに自動配信する計画を発表した。

 同社のブログによると、IE最新版の自動配信は2012年1月からまずオーストラリアとブラジルで開始する。これにより、ユーザーが何も操作しなくても最新版が自動的にダウンロードされ、インストールされるようになる。例えばWindows XPでIE 6/7を使っている場合はIE 8が、Vistaと7でIE 7/8を使っている場合はIE 9が自動的に導入される。

 自動配信は、ユーザーがWindows Updateを通じた自動更新を有効にしている場合に適用される。ただ、ユーザーが設定したホームページや検索エンジン、デフォルトのブラウザなどの設定が変更されることはないとしている。日本などの国でいつ開始するかは明らかにしていない。

 Microsoftはこの目標について、「ユーザーに最も安全な環境でインターネットを閲覧してもらうため、最新版のIEを届けることにある」と説明。現在最も危険が高いソーシャルエンジニア型のマルウェアでは、更新されていないWebブラウザの脆弱性が狙われることが多いと指摘した。こうした現状に対応して業界では自動更新の仕組みを導入するソフトウェアも増えており、Webブラウザの自動アップグレードはGoogle Chromeが既に採用している。

 一方、自動アップグレードを望まない企業のためには「Automatic Update Blocker」というツールを用意し、IE 8と9の更新をブロックできるようにする。同様のツールはコンシューマー向けにも提供し、ユーザーが自分でアップグレードを導入できる選択肢を設ける。コンシューマー向けIEの今後のバージョンでは、自動アップグレードからオプトアウトできる選択肢を提供するとしている。

 IEをめぐっては、10年前にリリースされた旧バージョンのIE 6をまだ使い続けているユーザーの存在が問題になっていた。IE 6は現行のWeb標準に対応しておらず、セキュリティ上の問題も多いことから、Microsoftはカウントダウンサイトを開設してアップグレードを強く促している。同サイトによれば、日本でのIE 6のシェアはまだ6.5%を占めている。

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