資格なんて机上の空論? いえいえ危険人物の取り扱いには有効です:悲しき女子ヘルプデスク物語(3/3 ページ)
FEに合格して喜ぶ新卒女子。うちの会社にはMOS取得者もおおいんですって。あれ? でもなぜMS Office関連のヘルプコールが多いのかしら?
調べてみると、ウチの社員が取得している資格試験では、MOS(Microsoft Office Specialist)が一番多いらしい。特に最近の新入社員は、学生のうちにMOSを取得しているようだ。何でも、大学で取得を勧められ、そのためのエクステンション講座も用意されているとのこと。今の大学って至れり尽くせりでうらやましいわ……。
待てよ? 社内にはMOS取得者が多いのに、どうしてWordやExcelの操作に関するヘルプコールが多いのだろう? かく言うわたし自身、Word、Excel、Access、PowerPointの4つのMOS資格を、それぞれスペシャリストレベル、エキスパートレベルで取得している……。
やっぱり、資格なんて机上の空論なのかしら?
結局、資格取得が目的になっていたら何の役にも立たないのよね。Aさんが言うことも、分かる気がする。
最近では「もしもし検定」とか「話しことば検定」とか、古いところでは「漢検」「英検」などといったヒューマンスキル系の資格もある。「秘書検定」も有名だ。これらの検定や資格は特に、「持っているだけ」にならないことを願ってやまない。
後輩である今年の新人たちが頑張っている姿を見ていると、久しぶりに資格取得に向けての勉強をしようかなあ、と向上心をくすぐられるわたし。いま取得するとしたらどんな資格がいいかなあ。自分のデスクに戻ってそんなことを考えていたら、さっき社員食堂で一緒だったAさんがやって来た。
Aさん さっき言い忘れたけど、キーボード買ったんだよ。明日持ってくるねー。
えっと、何台目ですか?
IT業界には“職人”なんて呼ばれる技術系の人たちが多い。そんな元上司や同僚に囲まれているわたしとしては、「危険人物取扱主任」とか「オタク人物取扱主任」なんて資格試験があったらすぐにでも受験するんだけどね。
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